2010年7月17日土曜日

海外向け広告を国内で作るべきじゃない

 


日本企業が多く海外に進出するにつれ、外国向けの広告を日本の広告代理店が作る機会も増えている。
ただ、いつも気になるのは国内の広告チームが国内向け広告を作る時、一緒に海外向け広告まで作ってしまうこと。

この国内で作ってしまう問題点は二つ

1・現地の人が広告にどう反応するか十分に把握していないスタッフが制作することになる。

2・魂のないコピーができあがる。(日本の広告を直訳しただけのコピー)




1・現地の人が広告にどう反応するか十分に把握していないスタッフが制作することになる。

国によって好まれる色使いが異なる。例えば情熱を表す色が日本では赤色でもニュージーランドでは黒色だったりする。

またヨーロッパ諸国では名詞に女性形と男性形があり、それによって活用形が変わってくることは周知の通り。
ただ、国によって同じ単語でも女性形になったり男性形になったりする。
例えば「太陽」はフランスでは男性名詞、しかしドイツでは女性名詞となる。

つまり、太陽を広告の中に登場させた場合、ドイツ語圏とフランス語圏では文脈を変える必要がある。
ドイツで太陽をだすと女性らしさを印象づけるためである。



2・魂のないコピーができあがる。(日本の広告を直訳しただけのコピー)

これがよく忘れられるがかなり重要。
例えば上ででてくるUNIQLOの広告は英語としては正しい。ただインパクトがないのだ。
翻訳家が日本語の広告を直訳しただけのものなのでしょうがないと言えばしょうがない。

ただ、あくまでもこれは広告だ。文法的に正しいだけでは意味がない。(もっとも、会社によっては日本人翻訳家を雇って不自然な英語を使ってしまっているケースも多々あるが)コピーは英語のプロでなく、コピーのプロが作るべきだ。



これらの問題の解決方法はただ一つ、現地の広告のプロがチームに加わる必要がある。そしてこれは別に現地に支店を持たなくても簡単にできてしまう。現に私の会社FEELS LIKE ORANGEはルーマニアのプログラマーと連携してwebサイトの細作を行う。

インターネットの登場で海外の離れた場所にいる人と一緒に仕事をすることが容易になったからだ。もちろん一回は仕事前に提携する企業の実態を現地に訪れて確認する必要はあるが、それでもコストは大幅に低くなっている。

今後、日本が世界第2の経済大国でなくなってしまった以上、海外でどれだけ成功するかが重要になってくる。その時に製品だけでなくマーケティングも国際化していく必要がある。



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