2010年3月29日月曜日

HIV感染率を0.6%に抑えたブラジル

1990年にはブラジルは南アフリカの2倍の感染者数がいて、この2国は最悪の感染国となることが予想されていた。南アフリカは現実的に25%を超える感染率まで悪化したが、ブラジルは逆に0.6%まで抑えることに成功している。

これを実現したのは、通常とは逆の発想だ。HIVの拡大を止めるために予防だけでなく、「治療」にも大きな投資をした。全ての国民に治療薬を届けることに注力したのだ。地元の診察所で治療を受けることが可能になったため、人々がそれならとHIVの検査を自発的に受けるようになり、またその検査中に予防知識の啓蒙ができるようになったのだ。

確かに、HIVであることが分かっても治療法がないのであれば、検査を受ける気にはなかなかならない。これは逆転の発想だ。

ちなみに、当時それほど豊かでなかったブラジルがなぜ高価なはずの抗レトロウイルス薬を全国民に手配することができたのか。それはWTOの協定のうち、国家の危機に際しては特許法を侵害することが実は許されているとのこと。そのため、国を挙げてジェネリック薬を作ってしまったのだ。

そんなことできたんだ!という新鮮な驚き

この話はフランシス・ウェストリー等の著書「誰が世界を変えるのか」にこの事例詳細が紹介。


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